チリコンカンのレシピ ダッチオーブンでの作り方

チリコンカンのレシピ ダッチオーブンでの作り方

ダッチオーブンでチリコンカンを作ろう

Chili Con Carne | Dutch Oven

チリコンカンは、チリコンカーンとも呼ばれ、メキシコ料理、またはテクス・メクス料理(メキシコ風アメリカ料理)として知られています。

材料は、牛挽肉をベースとして、タマネギ、キドニービーンズ(赤いんげん豆)、またはガルバンゾ(ひよこ豆)、トマト、そしてチリパウダーやクミン、オレガノなどのスパイスを加えて煮込んだ煮込み料理になります。
赤唐辛子の辛みと、クミンの風味が大きな特徴になる豆の煮込み料理として親しまれています。

ダッチオーブンを使って作るチリコンカン料理は、アメリカ、そしてメキシコを代表するアウトドア料理のひとつです。
そもそもチリコンカンの調理は、アメリカ西部開拓時代から続くテクスメクス料理としても有名です。
当時のアメリカでは、アウトドアでの調理はダッチオーブンを使って作る料理が一般的でしたので、その頃から鋳鉄製の調理器具は、アメリカの文化の一部として大切にされてきました。

チリコンカーンの発祥は所説あり、19世紀半ばにテキサス州南部で考案されたとされており、テキサス州では「州の料理」に指定されているそうです。
おそらくアメリカに移住した当時のメキシコ人達の作るチリ(レッドペパー)を使った煮込み料理を、テキサスのカウボーイたちが牛肉を加えてアレンジしたレシピが、チリコンカンとして現代に伝わって来たのだと思います。

このページでは、ダッチオーブンを使ったチリコンカンの作り方と、チリコンカンの美味しい食べ方を掲載しております。
そしてダッチオーブンの特徴や取扱いの方法など、ダッチオーブンの使い方も掲載しておりますので、皆さんのチリコンカン作りの一助になれればと思います。

ダッチオーブンで作るチリコンカン

ダッチオーブンで作るチリコンカン
ダッチオーブンで作るチリコンカン

チリコンカンはダッチオーブン料理の定番レシピのひとつ

Chili Con Carne | Cast Iron Dutch Oven | Captain Stag

キャプテンスタッグの22cmサイズのダッチオーブンを使って調理したチリコンカンの料理写真です。
ダッチオーブンは、鋳鉄製のスキレットなどと同じく、鋳鉄製の調理器具の仲間になります。
チリコンカンは、ホットドッグに乗せてチリドッグを作ったり、タコスの具材に使ったり、いろいろな料理で楽しめますので、多めに作って作り置きにもお勧めです。

さて、ダッチオーブンと言えば、アメリカの西部開拓時代を代表する調理器具になります。
現代ではダッチオーブンはキャンプなどのアウトドア料理で使用されることの多い鋳鉄製の鍋になりますが、西部開拓時代においては、調理は外で行うことが多かった時代になります。

ということで、西部開拓時代を代表する料理と言えば、テキサスのカウボーイ達の作るテクスメクス料理「チリコンカーン」は有名ですね。
チリコンカンの簡単なレシピとしては、ダッチオーブンに油をひいて、牛挽き肉にチリペッパー、クミンなどのスパイスを加えて炒め、トマトピューレと水を加えて煮込み、次にキドニービーンズ、またはガルバンゾを加えて豆が崩れない程度に更に煮込み、最後に塩胡椒で味を調えて出来上がりです。

チリコンカンの調理はとても簡単で、ダッチオーブンさえあれば、炒める調理も煮る調理も同じ鍋で出来ますので、カウボーイ達が扱う鍋として人気があった訳です。

写真のダッチオーブンは、キャプテンスタッグが販売しているダッチオーブンになります。
サイズは22cmで、数人分の量のダッチオーブン料理にはぴったりです。
キャプテンスタッグは、キャンプ用品を色々と展開しており、調理器具ではダッチオーブンの他にスキレットも販売しています。

ダッチオーブンを使ったチリコンカンの作り方(辛さ控えめ)

How to Make a Chili Con Carne | Recipe

調理器具
ダッチオーブン 22センチ(キャプテンスタッグ製)
材料 4人分
牛挽き肉 300g
ベーコン 100g
キドニービーンズ 200g
※キドニービーンズ 100g ガルバンゾ(ひよこ豆)100g もオススメです。
オリーブオイル 大さじ2
トマトピューレ 1カップ
お湯(熱湯) 1カップ
ニンニク 2片
タマネギ 1個
スパイス★
レッドペパー 小さじ1/2
セージ 小さじ1/3
クミン 小さじ1
オレガノ小さじ1
パプリカパウダー小さじ1
黒胡椒 小さじ1/2

調味料★
塩 小さじ1/2
コンソメ 小さじ1
トマトケチャップ 大さじ3
イエローマスタード 大さじ1
ウスターソース 小さじ1
ブラウンシュガー 小さじ1

【1】ダッチオーブンを弱火で軽く温めてから(予熱・プレヒート)、オリーブオイル 大さじ2 を引きます。

【2】中火(弱め)にして、ベーコンをカリカリになるまで炒め、一度火を止めてベーコンを取り出す。
※ベーコンの油はねにご注意。
※ベーコンから出た脂を使って次の食材を炒めます。 取り出したカリカリベーコンは、チリコンカンのトッピングにしてもよし、サラダなどにトッピングしても良いかと。

【3】数分ダッチオーブンを冷ましてから弱火にして、粗みじん切りにしたニンニクを軽く炒め、中火(弱め)にしてみじん切りにした玉ねぎを加えしんなりするまで炒め、さらに牛挽き肉を加えて炒め合わせる。

【4】スパイスを全て加え、香りが立ってきたら、お湯(熱湯)を加え、トマトピューレ、キドニービーンズ、コンソメの順に加えて煮る。
※ダッチオーブンなどの鋳鉄製調理器具は、急激な温度の変化に弱いので、お湯(熱湯)1カップは、水ではなく必ずお湯(電気ポットや電気ケトルなどで沸かした熱湯など)を冷めないうちに使って下さい。

【5】沸騰してきたら、コンソメ以外の調味料を全て加えて更に煮ていく。

【6】チリコンカンが希望の粘度になるまで煮て(約15分程度)、最後に塩で味を調え、火を消して出来上がりです。

※辛さを抑えたレシピになりますが、ホットをご希望の場合はレッドペパーの分量を増やして調整ください。

※ダッチオーブンなどの鋳鉄製調理器具は、急激な温度の変化に弱いので、お湯(熱湯)1カップは、水ではなく必ずお湯(電気ポットや電気ケトルなどで沸かした熱湯など)を冷めないうちに使って下さい。

※ダッチオーブン本体は、蓄熱性に優れ高温になりますので、調理中に触れて火傷をしないよう十分ご注意下さい。

—補足—
※フードプロセッサーを使って牛のミンチを作る場合は、牛肩ロース肉がおすすめです。
※牛肩ロース肉は、あらかじめ適当な大きさに切ってから、フードプロセッサーに入れてミンチにします。
※フードプロセッサーにかける時間を調整して粗挽きかそうでないかを決めます。

チリコンカンドッグ

チリコンカンドッグ
チリコンカンドッグ

チリコンカンで作るホットドッグ

Chili Con Carne Dog | Chili Dog

ダッチオーブンで作ったチリコンカンを使ったチリコンカンドッグです。
今回作ったチリコンカンは、キャプテンスタッグの22cmサイズのダッチオーブンで作りました。
22cmのダッチオーブンの場合、一般的なサイズのドッグロールを使うとして、チリコンカンドッグは、10個以上作れると思います(笑)

チリコンカンはキドニービーンズたっぷりで、ホットドックに乗せるとテクス・メクス料理風のホットドッグになります。
ホットドッグの本場のアメリカでは、キドニービーンズなどの豆が入っていない場合、チリドッグと言うホットドッグ名で販売されていることもあります。

チリコンカンドッグには、ライムを絞って食べると風味が抜群でとても美味しくなりますよ(笑)
ライム果汁はメキシコ料理にはもちろん、テクス・メクス料理などでもよく使われます。
おそらくライム果汁は、牛肉や豚肉、クミンやチリなどを使ったスパイス料理との相性が良いからだろうと思われます。

チリコンカンドッグでは、ソーセージはチョリソーが何と言っても美味しいですね。
チョリソーはトウガラシの辛みが効いたソーセージの種類になります。
チリソースとの相性も良く、チョリソーを使ったホットドッグも定番のひとつです。

チリコンカンのトースト

チリコンカンのトースト
チリコンカンのトースト

Chili Con Carne | Toast

チリコンカンはトーストに乗せても美味しくいただくことができます。
作り方もとても簡単で、8枚切りの食パンにチリコンカンを適量乗せて、ピザ用チーズを散らしてトースターで焼くだけです。
6枚切りの食パンを使うと、食べ応えもあるチリコンカントーストになります。

チリコンカンはトーストとの相性も抜群です。
タコスやチリドッグ、またはトルティーヤチップスと食べることがチリコンカンでは定番ですが、チリコンカントーストもおすすめです。

チリコンカンを使ったタコス

チリコンカンを使ったタコス
チリコンカンを使ったタコス

フラワートルティーヤのタコス

Taco | Chili Con Carne

チリコンカンはタコスで食べても美味しくいただけます。
タコスにはハードタコとソフトタコの二種類があります。
ハードタコは、オールド・エルパソ社のコーンをタコス用にU字型に揚げたハードシェル「タコシェル(taco shell)」が有名です。
ソフトタコも、同じくオールド・エルパソ社の小麦粉のトルティーヤ「フラワートルティーヤ」が有名です。

写真はオールド・エルパソ社の「フラワートルティーヤ」にチリコンカンを乗せたタコスになります。
具材はレタス、ニンジン、チリコンカン、チェダーチーズ(生で食べられるものを使う)です。
そしてたっぷりのライム果汁を絞っていただきます。

本場のメキシコでは、トウロモコシの粉から作ったコーントルティーヤが一般的ですが、小麦粉から作ったフラワートルティーヤは、小麦粉さえあれば手軽に作れますので、こちらも人気のあるトルティーヤになります。

フラワートルティーヤを使ったタコスは、チリコンカン以外ではプルドポークを使ったタコスも人気があります。
チリコンカンは主に牛肉で作りますが、プルドポークは豚肉を使った料理になり、本場のアメリカではバーベキューの三大料理のひとつとして人気があります。

チリコンカンのミートドリア

チリコンカンのミートドリア
チリコンカンのミートドリア

チリコンカンとホワイトソースのドリア

Meat Doria | Chili Con Carne

チリコンカンはミートドリアで食べても美味しくいただけます。
ミートドリアは、ボロネーゼソースやミートソースで作ることが一般的ですが、チリコンカンで作るミートドリアも美味しいですよ。

今回作ったミートドリアは、ロッジ製のスキレット、8インチを使ってターメリックライスを1合分炊きました。
ターメリックライスは、炊飯器を使わなくても、スキレットで簡単に炊けますのでおススメです。
炊けたターメリックライスの上にはホワイトソース、チリコンカンと順に乗せてピザなどで使うチーズを乗せてフタをし、中火でしばらく加熱、またはオーブンで焼いてチーズを溶かせば出来上がりです。

ターメリックライスはスキレットで、チリコンカンはダッチオーブンで、ホワイトソースはミルクパンで、それぞれ調理しました。
ミートドリアは、鋳鉄製のフライパン(スキレット)と、鍋(ダッチオーブン)とが大活躍する料理だと思います。

ホワイトソースは、どちらかと言うと鋳鉄製の調理器具には不向きだと思いますので、ホワイトソースは普通にミルクパンなどのステンレス鍋で作ることが多いです。

ダッチオーブンのサイズとシーズニング

ダッチオーブンのサイズとシーズニング
ダッチオーブンのサイズとシーズニング

ダッチオーブンの使い方

Cast Iron Dutch Oven | Seasoning

チリコンカン作りで使用しているダッチオーブンは、主にキャプテンスタッグ製のダッチオーブンを使用しております。
サイズは、14cmのサイズと22cmのサイズを、作る分量で使い分けながら調理しております。
14cmサイズは数人分のチリコンカン作りで、22cmサイズは作り置きが出来るくらいの分量をまとめて作れます。

ダッチオーブンは鋳鉄製の鍋になりますので、調理後はシーズニングをして保管することが必須です。
調理後は、鍋がじゅうぶん冷めるまで待って、お湯とタワシで汚れを洗い流し、水分を飛ばした後に薄く油を塗ってシーズニングをします。

汚れを洗い流す際は、鋳鉄製の調理器具では基本的には洗剤を使わずに、お湯とタワシのみで洗うことが推奨されておりますが、衛生面が少し気になりますので、筆者の場合は少量の洗剤とタワシ、そして温水を使って洗うようにしています。

調理後には毎回シーズニングをしますので、ダッチオーブンを使い込むうちに、油が鍋に馴染んできて食材が鍋底にこびり付きにくくなってくるのも、ダッチオーブンの特徴のひとつです。
使い込んだダッチオーブンは不思議と調理が捗りますので、じっくり調理器具と付き合っていくことも大事です。


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